需要曲線と供給曲線ごめんなさい。

すごく久しぶりに、「需要曲線と供給曲線の図」を見ることがあった。

こういうやつね。

たしか、最初にこの図を見たのは小学校か中学校だった気がする。当時はどっちが需要(Demand)で、どっちが供給(Supply)かすぐに忘れてしまっていた記憶がある(そういう人多いんじゃないかな?どうだろう)。

で、久しぶりにこの図を見て思ったのだけど、当時はどう考えてもこの図のとんでもなさに気づいていなかった。というか今回見たときに初めて、この図のやばさを実感した。だってこれ2本の線しか書いていなんだよ!

たった2本の線だよ。

でもこの図で分析しようとしているのって「経済」について。経済はとても複雑だし、買い手や売り手はそれぞれがすごく色々なことを考えながら経済活動に参加している。*1

そんな経済ってものを分析しようとするときに、2本の線で分析しようとするの(もちろん実際の細かい分析にはもっと多くの線や概念を色々使うけど、それにしても2本の線を起点にして経済を分析しようとするのって)すごくない?

そのアイディアがすごいと思う。

自分だったら、意味不明な現象ともいえる「経済」ってのが目の前にあってそれについて理解・分析しようとなったときに、(すでにこのアイディアを知っている時代にいるからこそ採用しようと思えるけど、経済学がない時代に生まれていたら)2本の線を持ち出して「経済」ってのものを理解・分析しようとは思いつかない。

この図は「経済」ってものを分析しようとするときに用いる「知恵の種類」の観点からとても面白い図だと思う。「なんかあまりにも単純なよく分からない図だなぁ」としか思っていなくてごめんなさい。笑

需要曲線と供給曲線。多くの人にとって初めての「経済学」との出会いになるはずだから、感動を伴って紹介されるようになると嬉しいな。

Fin.

→この図の内容についても色々と当時は分かっていなかったので、そちらについても書いてみました。(続き)需要曲線と供給曲線ごめんなさい

*1:この図を用いるのは普通は部分均衡分析についてで、経済全体を扱おうとしているわけではないっていう指摘はここでは気にしない。この記事のメッセージは、社会現象をインタビューなどではなく2本の線により理解しようとするのって面白い知恵の使い方だよねということ。