2022-05-01から1ヶ月間の記事一覧

大学院の、少人数の社会的選択理論の授業で先生のコメントから学んだこと。

今学期(大学院2年目の春学期前半)に受けた「社会的選択理論」の授業について学んだことを書いてみようと思う。この授業は指導教員が開講している授業で初回は何名か履修していたが、途中から履修者は指導学生2人だけになったすごく少人数の授業となった。…

VCGメカニズムでなぜ正直申告が引き出されるかの説明(その3)

その2はこちら。今回はVCGメカニズムにおける「お金の仕組み」に、前回出てきた「お金の仕組み」から発想を広げることでたどり着きます。前回における2つ目の「お金の仕組み」について考えます。すなわち、「社会的な選択肢としてが選ばれた場合には、さん…

VCGメカニズムでなぜ正直申告が引き出されるかの説明(その2)

前回の記事(その1)では、単に「単純な決定ルール」を採用すると、基本的には各人にとって、「各選択肢が選ばれたときの自身の嬉しさを並べたベクトル」と「自身が正直申告したときに『単純な決定ルール』が最大化する」ベクトルが必ずしも一致しないため…

VCGメカニズムでなぜ正直申告が引き出されるかの説明(その1)

全3回に渡って、メカニズムデザインの金字塔であるVCGメカニズムについて直感的な理解を得るための記事を書いてみようと思います。数学的な話ではなく(数学的には分かってもプレーヤーの気持ちが理解しづらいということが起きるテーマだと思うので)、プレー…

もうやばい。プリンがやばい。同期がやばい。

この記事は以下の2つの記事の続きです。時間がある方は1番目の記事からご覧ください。ただ1番目は長いので2番目からでも内容は追えます。俺、仮想通貨に手を出す(10日間の記録)仮想通貨さん困っちゃいますよ(どっちの意味で?)・・・・上の記事のう…

仮想通貨さん困っちゃいますよ(どっちの意味で?)

ついに来ました。2022年5月中旬。こちらの記事を読んでくれた人はお分かりですね。俺、仮想通貨に手を出す(10日間の記録)いまから半年くらい前に投資とかまるでやったことがなかった僕は、仮想通貨に手を出してみました。そのときに色々あって結局合計して…

たまには辛辣なことを。

昨日の記事(駐輪場で「優しさの理論が必要だ!」と思った話。)もそうだけど、このブログの記事って基本的には辛辣なかんじじゃないから、今回は珍しく辛辣なことを書いてみたいと思う(辛辣の意味はあまり分かっていないけど、要は辛口コメントみたいなも…

駐輪場で「優しさの理論が必要だ!」と思った話。

いつも駅前の駐輪場を使っている。前は月単位で違うところを借りていたのだけど、コロナがあってから誰でも好きなときに駐められるタイプの駐輪場を使っている。駅のすぐ前にあって広いし結構いいかんじ。 で、この駐輪場には、3人くらいのおじさんがいて自…

松井先生コアミクロの補足:TransitivityがQuasi-transitivityをimplyすることの証明。

現在やっているコアミクロの家庭教師の方針として、宿題1を丁寧に理解することに。最近宿題1の回答が出たので見てみると、LemmaとしてTransitivityがQuasi-transitivityをimplyすることなどの証明が乗っており、たしかにこれは重要だなと思った(内容とし…

松井先生コアミクロの補足:なんでacyclicityを考えるの?

選好に関する性質として、completeness、transitivityの他にacyclicityという条件が松井先生のミクロ経済学の授業ではよく紹介される。去年授業を受けているときにはこの条件がなぜ大事なのかさっぱり理解できなかったので、今回はacyclicityを授業で扱う気…

なぜ「知恵の種類」が気になるのか?

このブログにも「知恵の種類」を記事を気にした記事が多いと思うのだけど、なんで自分はその観点が気になるんだろう。この記事ではそれについてまとめてみたい。「知恵の種類」が気になるとは?そもそも「知恵の種類」が気になるってっていうのがどういうイ…

(続き)需要曲線と供給曲線ごめんなさい

1つ前の記事で需要曲線と供給曲線を使った中学校で習う図について「あれは当時驚きをもって受け止めるべき内容だったんだな」と気づいたことを書いた(需要曲線と供給曲線ごめんなさい)。 前の記事は、需要曲線と供給曲線を使った分析の内容ではなく「2本…

需要曲線と供給曲線ごめんなさい。

すごく久しぶりに、「需要曲線と供給曲線の図」を見ることがあった。こういうやつね。 たしか、最初にこの図を見たのは小学校か中学校だった気がする。当時はどっちが需要(Demand)で、どっちが供給(Supply)かすぐに忘れてしまっていた記憶がある(そうい…

改造手術を受ける1週間

慶応大学の坂井先生が、「院生時代に改造手術を受けたので体がそのように動くという感じである」という趣旨のことをTwitterでつぶやかれていたが、少しだけこの「改造手術」の感覚は分かる気がする。 特に去年受けていた数学の授業の宿題において、7時間とか…