改造手術を受ける1週間

慶応大学の坂井先生が、「院生時代に改造手術を受けたので体がそのように動くという感じである」という趣旨のことをTwitterでつぶやかれていたが、少しだけこの「改造手術」の感覚は分かる気がする。

特に去年受けていた数学の授業の宿題において、7時間とか8時間とかぶっ続けで1問の問題の方針を立てることが数回あったが、そのときに脳が改造されていくような感覚になった。「俺の脳が数学の世界(そのときやっていたのは位相なので位相の世界)に合うように変化していっている気がする、、、」みたいなかんじ。

そしてこの変化は割と不可逆的なんじゃないかと思っている。一度体に叩き込んでしまうと、時間が立ってもその技術は身に付いている(体が勝手に動くようになる)気がする。これも去年集中的に受けた授業であるコアミクロの問題に先日取り組むことがあって、久しぶりではあったが体が勝手に動いて解いてくれたし、これはたぶん10年後でも勝手に動くのだと思った。

さて、こっからが本題。

昨日は月曜日で指導教員の先生の授業があったのだけど、来週までに論文を1本読んでこなくてはいけない。いや読んでくるだけならいいのだけど、「割り当てられた論文を読んできた上で何も見ないでその主要な結果をホワイトボードで再現してね。何も見ちゃダメだよ。だいたい40分くらいで発表してね」ということになっている。

何も見ないで、しかも1つ1つの数式を丁寧に説明する必要がなくて淡々と数式とその意味を示していくタイプの発表を40分もしないといけないのやばくない?やったことないから分からないけどきっとやばいよね。

ということで月曜日までは経済学に集中することに。これはマジで改造手術になると思っている。具体的にいえば、社会的選択理論の頻出手法であるCharacterizationの感覚を体で理解するための1週間になりそう(Characterizationの技能を身につけるにはもっと多くの別のトレーニングが必要だと思うけど今回のトレーニングで「あぁこういう感覚か」という風にCharacterizationの感覚が体で理解できるようになるのではと期待している)。

大学院ってこういうトレーニングをするところなんだね。入ってみてやっと分かった。でも改造手術を受けるのと受けないのでは実力が雲泥の差だと思うから、喜んで受けようと思う。

うわーー、頑張ろ!

Fin.