日常:コンビニスイーツと消費者理論

*この記事は経済学の知識を前提とします。

コロナの隔離期間は過ぎ去ったが、体力が落ちてしまいしっかりとした外出はまだ難しい。

ただ体を少しずつ外出モードに慣らしていく必要はあるので、夜ご飯を食べたあと最寄駅の近くまで、コンビニスイーツを買いに行くことにした。せっかくなので個人的に一番スイーツが充実していると思っているコンビニを目指す。

小さなエコバックと財布だけ持って、自転車を走らせる。久しぶりの駅前に胸が高鳴る。

コンビニの前についた。「入店して真っ直ぐスイーツコーナーに向かい1つ選んでお会計して帰るだけ。まぁ別に楽勝やな」そう思いながら店内に足を踏み入れる。

「たしかスイーツコーナーは店の奥。もう少しでスイーツが見えてくるはず」

その時。


お寿司と目があった。

サーモンだぁぁぁ。




何も見なかったことにして、本来の目的であるスイーツコーナーへ。


夜遅いこともあり品数は多くないけど、

これまた魅力的。




そうではあるんだけど、

そうなんだけれども、

サーモンが頭にチラつく。




お寿司コーナーに戻ってきてしまった。

数分後、やっぱりスイーツコーナーに戻った。

店員さんが不審な目で見ているのは分かっている。

それでも、往復は続く。

どちらを買うべきなのだろうか。




さすがに両方買うのは気が引けるからどちらか選ばないとだけど、寿司とスイーツはどちらも最強すぎてどう考えても決められない。

諦めかけたその瞬間。

ミクロ経済学も少しは習熟してきたのだろうか。

消費者理論のあの定式化が浮かんできた。

\max_{x\in \mathbb{R} ^K_{+}}\ u(x)\ \ \ s.t.\  p\cdot x\leq M

お馴染みの、消費者が直面する問題の定式化である。





頭に浮かんできてしまったものはしょうがない。

この最大化問題について習ったことを思い出してみる。

消費者ってのは予算の範囲内で効用を最大化する消費ベクトルを選ぶんだよな。そして選ばれるのは(非常に弱い条件のもとで)予算を使い切るような消費ベクトルなんだよな。これが消費者理論の内容だったよな。ミクロ理論専攻である以上、この結果をちゃんとリスペクトするべきだよな。





結論は出た。

Fin.