高校生の時に気づいて良かったこと〜アドバイスの本質

 

「高校時代に学んで一番役立っていること」って何だろうと考えると、「アドバイスにどう向き合えばいいか」を学べたことだなと思います。

先日、高校時代にお世話になった先生と雑談してたときに、この話を思い出したの書いておこうと思います。

それは、とても苦い経験でした。

当時の僕は高校2年生になったばかり。学年が上がって初めての化学の授業を受けるにあたって、「今回の化学の先生はどんな人なんだろう」とドキドキしながら教室で先生が来るのを待っていました。

入ってきたのは若い先生。「元気そうな先生だな」と思いました。

すると先生は1年間の予定などを話したあとに、僕たちにあるアドバイスをしてくれました。

「ぶっちゃけ化学は勉強しなくていいよ!受験のことを考えると、2年生のときは主要3教科に集中する方が得策だよ。」

化学が好きではなかった僕はこの言葉を真に受けました。

「化学は勉強しなくていいんだ!他ならぬ化学の先生がそう言っているわけだしラッキー。」

結果、化学の成績はどんどん落ちていきました。

でも、大丈夫。僕は先生のアドバイスに従っているだけ。化学をやらないのはむしろ勝ちパターン。

ここまでは良かった。本当に勝ちパターンだったなら。

月日は流れて3学期のテスト総評。その先生は信じられないことを言いました。

「今回の化学のテストで40点下回った人は受験かなりやばいですから、なんとか頑張ってください。本当にやばいです。」

え、化学は勉強しなくていいって言ったじゃん。あんたが言ったんだよ。何を言ってるん。もう受験無理じゃん、、、、。

とてもショックで、少し裏切られたような気持ちになりました。

このときは正直、何かを学んだってよりは、「アドバイスなんてもう絶対にあてにしない」と思うくらいでした。笑

ただ少し時間が経ってから、この一連の流れをもう少しまともな学びに昇華させることができました。

「アドバイスってのは、それに従って失敗したとしても、その人は『あぁそれは残念だったね』としか言ってくれないものなんだ」。

考えてみれば当たり前で、僕自身も例えば後輩に柔道の技(僕は柔道部でした)を教えたとして、あとから後輩に「先輩に教わった通りにずーっとやってきましたが、全然ダメでした。もう技の修正もできそうにないです。」と言われても、

正直どうしようもないし、「あぁごめんね」以上でも以下でもない。

特に先生が授業でするような、大人数に対してのアドバイスに文句をいうのは間違っているなとも思いました。だって柔道でも、新入部員全員に向けて教えた技について後から「僕は背が高いこともあって、いまから考えると先輩に教わった技は全然僕に合っていませんでした。本当に困りました」と言われても、「一般向けのアドバイスをしただけなんだけど、、、」となるに決まっています。

 

考えてみれば当たり前です。

 

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結局、まったく勉強しなかった化学の授業では何一つ学びませんでしたが、本当に大事なこととして「アドバイスに従って失敗しても相手は『あーそれは残念だったね』としか言ってくれない」、このことを学ぶことができました。

それ以降、誰かのアドバイスを聞くときは、相手がたとえどんなにすごい人であれ、「これに従って失敗しても、この人は何もしてくれないし、それは当たり前のこと。それが分かった上でアドバイスを聞かないとな」という態度でアドバイスを聞けるようになりました。

これは早いうちに学んでおいて良かったなと思います。

Fin.