たしか中学くらいで習うと思うんだけど、数学の技術の1つに「背理法」がある。が偶数であることを証明するのに、一旦が偶数ではない(つまり奇数である)と想定してみて、その下で矛盾を導いて、それならが偶数だねとするような証明の仕方だ。
これ、ミクロ経済学でめっちゃ使う。正確には大学院の最初の学期に受けていたミクロ経済学の授業でめっちゃ使った。
ちょっとイレギュラーなかんじがするところが好きで、あまりにいつも使おうとするから、同期に「原田くんは背理法好きだよね」と思われているくらい。
で、背理法の最初のステップでは、成り立つこと(示したいこと)とは逆のことを一旦仮定するわけで、場合によってはすごく変なことを(絶対ありえないだろってことを証明のために)想定する。
僕はそんな背理法を使いすぎていたせいで、一時期日常生活においても、ありもしないことを仮定してみることにハマってしまった。あれは、東大のキャンパスを散歩していた時のこと。
理由は分からないけど、その日はなぜかいつもより多くの自転車が止めてあった。
「あー、今日は自転車がいっぱい止めてあるな」
となんとなく思うだけで、普通に歩いていんだけど、その時ひらめいてしまった!
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「仮に、自転車というものが東大で発明されたものだと想定してみたら?そしたら、東大に自転車があるのってめっちゃテンション上がんない!?」
ここまでくると重症な気もしたけど、たぶん前日の勉強会で3回くらい背理法使ったから、「あり得なさそうなことを想定してみる」ってことに抵抗がなかったんだと思う。
この記事を読んでいる人は「何言ってるんだ」と思うかもしれないけど、それはちょっと想像力が足りないぞ。ちゃんと「自転車は東大で発明されたものだとしてみよう」と思ってみると、「自転車発明の地に、自転車があるのか〜。おお〜。」みたいになってくる。
背理法の思わぬ恩恵です。皆さんも東大に行く機会があれば是非試してみてください。
Fin.