えーどうしよう.....。

現在、7月30日の午前1時。「もう寝よう」と思ってスマホを閉じようとしたら、ふと7/30と表示されているのに気づいた。30を31にすると弟の誕生日だ。15歳の誕生日だって。年が離れた弟(といってもよく喧嘩する。笑)がもうこんなに大きくなるとは。で、ちょ…

大学院の少人数授業「租税競争の理論」で先生から学んだこと。

春学期前半の授業が終わったときに、「社会的選択理論」の授業で学んだことをまとめたが(こちらの記事)、春学期後半の「租税競争の理論」の授業も大学院の少人数の授業(履修者3人)でタームペーパーの提出とかは残っているけど授業としてはひと段落した…

5年後に10万円と交換してもらえる券を30万円で買いますか?

「5年後に政府から10万円に交換してもらえる券」があったとして、それが現時点で30万円で買えるとしたら(知人からもらえるとしたら)、あなたはその券を買いますか?この質問をされたら、普通に考えたら「買う意味が分からない」と答えるだろう。・・何も…

日常:コンビニスイーツと消費者理論

*この記事は経済学の知識を前提とします。コロナの隔離期間は過ぎ去ったが、体力が落ちてしまいしっかりとした外出はまだ難しい。ただ体を少しずつ外出モードに慣らしていく必要はあるので、夜ご飯を食べたあと最寄駅の近くまで、コンビニスイーツを買いに行…

「曖昧にしておくのが大事なこともあるんだな」と気づいた話。

話の始まりは大学1年生のとき。友人に誘われてベンチャー企業に話を聞きにいった。プロジェクトに参画する学生メンバーを募集しているという話で興味を持った友人が僕を連れていったという経緯で、オフィスを訪ねると担当者の方が会社やプロジェクトについ…

租税競争2

*この記事のタイトルは「租税競争2」ですが、「租税競争1」より先にこちらを書いています(追記:1と3も書く予定でしたが時間が取れないのでこの記事のみになりそうです。でもこれ単独で読めます)。この記事では租税競争理論における中心的なモデルであるCro…

超えなくてはいけない数学の壁。

学部4年生くらいのときに、「経済学のどの分野でも、その道のプロになるなら身につけるべき分野特有の数学的手法が存在する」という趣旨のことを聞いたことがあります。その後大学院生になって、「社会的選択理論」という分野を専攻しているわけですが、春…

既存の経済学では、循環型経済など『次世代の経済』について語れないのか?

この記事は、「既存の経済学では循環型経済など『次世代の経済』について扱えないのでは?」と感じている方を想定読者としています。僕の周りにはそのようなイメージを持っている方が一定数いらっしゃる気がしていて、それについて思うところを書いてみよう…

「芸がない」っていう観点。

囲碁から学ぶことは多い。僕は趙治勲(ちょうちくん)っていう棋士の先生のファンなのだけど、この前趙先生がある対局を解説をしている動画を見ていたときに、印象に残ることを言っていた。・・・「この手は本当はこっちの方が勝ち負けとしてはいいはずなん…

3つの逆需要関数。

*この記事は中級レベルの経済学を前提にしています。先日、松井先生の「慣習と規範の経済学」を読んでいたらクールノーモデルの逆需要関数が普通の定式化より一般的な形で行われていて「なるほどなぁ」と思ったので、クールノーモデルにおける逆需要関数を3…

「チベットの英会話教室」の話を聞いて経済学をやっているモチベーションを思い出した話。

Facebookを見ていたら、「チベットで英会話のボランティア講師をしているけど、すごく良い」という投稿が目に入った。どうやら、チベット仏教の考えを知るための裏技が英会話学校のボランティア講師らしい。ディスカッション形式の授業の講師をすると、生徒…

租税競争の授業が楽しい。

「この授業のゴールはそれなりのレベルのJournalに投稿できる論文を書くことです。タームペーパーが成績評価の主な対象になります。」・・・・え?春学期後半科目として、「租税競争の理論」という授業を履修している。火曜日の3・4限に開講されて7週行わ…

メカニズムデザインの3つの新しい領域

僕の指導教員は社会的選択理論が専門の加藤先生なのですが、実はM1の冬まではオークションなどメカニズムデザインが専門の松島先生に指導教員になって頂きたいと思っていて、個別に相談させて頂いたり院ゼミに参加させてもらったりしていました。そういうわ…

「自律分散」って言葉について。

例えばビットコインなどの仕組みは「自律分散的」と表現される(らしい)。また「自律分散」という言葉は組織についても使われることがあって、トップダウンとか中央集権とかそういうかんじではない組織を「自律分散的」組織と言ったりする。*1僕がはじめて…

5秒ルール

ちょっと決めたことがあります。最近は平日のそれなりに多くの日に大学に勉強しにきていて、そのときに同期と一緒にお昼に行くことが多いのだけど、自分は注文を決めるときに、結構時間をかけている気がしてきました。一緒にお昼に行くことが多い同期の1人…

多次元の情報に基づく指標づくりの議論ってこんなかんじ(Kawada et al.の紹介)。

*この記事は簡単な数学の知識を前提とします。大学院の同期が開発経済の授業を受けていたので、それについて雑談していたときに、どのような指標によって「その国の発展度合い(途上国支援がうまくいったか)」を測れば良いかの話題になった。 1人あたりGDP…

SDGsは大事だね。

ここ何年間か多くの場面で聞くSDGs。持続可能な開発目標という意味で、「貧困を削減しよう」「ジェンダー平等を実現しよう」など17個の世界で目指すべき目標からなる(また、これは知らなかったのだけど実際にはそれぞれの目標について細かい基準や指標も定め…

大学院の、少人数の社会的選択理論の授業で先生のコメントから学んだこと。

今学期(大学院2年目の春学期前半)に受けた「社会的選択理論」の授業について学んだことを書いてみようと思う。この授業は指導教員が開講している授業で初回は何名か履修していたが、途中から履修者は指導学生2人だけになったすごく少人数の授業となった。…

VCGメカニズムでなぜ正直申告が引き出されるかの説明(その3)

その2はこちら。今回はVCGメカニズムにおける「お金の仕組み」に、前回出てきた「お金の仕組み」から発想を広げることでたどり着きます。前回における2つ目の「お金の仕組み」について考えます。すなわち、「社会的な選択肢としてが選ばれた場合には、さん…

VCGメカニズムでなぜ正直申告が引き出されるかの説明(その2)

前回の記事(その1)では、単に「単純な決定ルール」を採用すると、基本的には各人にとって、「各選択肢が選ばれたときの自身の嬉しさを並べたベクトル」と「自身が正直申告したときに『単純な決定ルール』が最大化する」ベクトルが必ずしも一致しないため…

VCGメカニズムでなぜ正直申告が引き出されるかの説明(その1)

全3回に渡って、メカニズムデザインの金字塔であるVCGメカニズムについて直感的な理解を得るための記事を書いてみようと思います。数学的な話ではなく(数学的には分かってもプレーヤーの気持ちが理解しづらいということが起きるテーマだと思うので)、プレー…

もうやばい。プリンがやばい。同期がやばい。

この記事は以下の2つの記事の続きです。時間がある方は1番目の記事からご覧ください。ただ1番目は長いので2番目からでも内容は追えます。俺、仮想通貨に手を出す(10日間の記録)仮想通貨さん困っちゃいますよ(どっちの意味で?)・・・・上の記事のう…

仮想通貨さん困っちゃいますよ(どっちの意味で?)

ついに来ました。2022年5月中旬。こちらの記事を読んでくれた人はお分かりですね。俺、仮想通貨に手を出す(10日間の記録)いまから半年くらい前に投資とかまるでやったことがなかった僕は、仮想通貨に手を出してみました。そのときに色々あって結局合計して…

たまには辛辣なことを。

昨日の記事(駐輪場で「優しさの理論が必要だ!」と思った話。)もそうだけど、このブログの記事って基本的には辛辣なかんじじゃないから、今回は珍しく辛辣なことを書いてみたいと思う(辛辣の意味はあまり分かっていないけど、要は辛口コメントみたいなも…

駐輪場で「優しさの理論が必要だ!」と思った話。

いつも駅前の駐輪場を使っている。前は月単位で違うところを借りていたのだけど、コロナがあってから誰でも好きなときに駐められるタイプの駐輪場を使っている。駅のすぐ前にあって広いし結構いいかんじ。 で、この駐輪場には、3人くらいのおじさんがいて自…

松井先生コアミクロの補足:TransitivityがQuasi-transitivityをimplyすることの証明。

現在やっているコアミクロの家庭教師の方針として、宿題1を丁寧に理解することに。最近宿題1の回答が出たので見てみると、LemmaとしてTransitivityがQuasi-transitivityをimplyすることなどの証明が乗っており、たしかにこれは重要だなと思った(内容とし…

松井先生コアミクロの補足:なんでacyclicityを考えるの?

選好に関する性質として、completeness、transitivityの他にacyclicityという条件が松井先生のミクロ経済学の授業ではよく紹介される。去年授業を受けているときにはこの条件がなぜ大事なのかさっぱり理解できなかったので、今回はacyclicityを授業で扱う気…

なぜ「知恵の種類」が気になるのか?

このブログにも「知恵の種類」を記事を気にした記事が多いと思うのだけど、なんで自分はその観点が気になるんだろう。この記事ではそれについてまとめてみたい。「知恵の種類」が気になるとは?そもそも「知恵の種類」が気になるってっていうのがどういうイ…

(続き)需要曲線と供給曲線ごめんなさい

1つ前の記事で需要曲線と供給曲線を使った中学校で習う図について「あれは当時驚きをもって受け止めるべき内容だったんだな」と気づいたことを書いた(需要曲線と供給曲線ごめんなさい)。 前の記事は、需要曲線と供給曲線を使った分析の内容ではなく「2本…

需要曲線と供給曲線ごめんなさい。

すごく久しぶりに、「需要曲線と供給曲線の図」を見ることがあった。こういうやつね。 たしか、最初にこの図を見たのは小学校か中学校だった気がする。当時はどっちが需要(Demand)で、どっちが供給(Supply)かすぐに忘れてしまっていた記憶がある(そうい…